旅行業務取扱管理者 ガイドブックス

標準旅行業約款とは、旅行業法に基づき観光庁長官が定めた旅行業約款のモデルであり、旅行業者がこれを採用すれば登録行政庁の認可を受けずに利用できる公的な契約条件です。

その構成は、①募集型企画旅行契約、②受注型企画旅行契約、③手配旅行契約、④渡航手続代行契約の4種類に分かれています。

適用範囲と特約については、旅行業者と旅行者は本約款に従いますが、旅行者の利益を害さない範囲で特約を設けることも可能です。

国内旅行と海外旅行の定義としては、出発地から帰着地までが日本国内に収まるものを国内旅行、国外を含むものを海外旅行としています。

手配代行者の定義は、旅行業者が自己の計画によらず旅行者の依頼に基づき、運送・宿泊その他のサービスの手配を業とする者をいいます。

この標準旅行業約款により、契約条件や責任範囲が明確化され、旅行者保護と取引の適正化が図られています。

標準旅行業約款とは、観光庁長官が旅行業法に基づき公示している、旅行業者と旅行者との契約条件を定めた標準的な契約約款です。旅行業者は本来、自社で旅行業約款を作成し、登録行政庁の認可を受ける必要がありますが、標準旅行業約款をそのまま採用すれば、特別な認可申請を省略できます。これにより、業者の事務負担を軽減するとともに、契約内容の統一化によって旅行者保護を図る仕組みです。 標準旅行業約款は、旅行形態に応じて「募集型企画旅行」「受注型企画旅行」「手配旅行」「渡航手続代行」などの契約ごとに用意されています。これ ... 続き

標準旅行業約款の構成は、旅行形態ごとに契約の基本的枠組みを整理した内容で構成されています。主な種類は、①募集型企画旅行契約、②受注型企画旅行契約、③手配旅行契約、④渡航手続代行契約の4つで、それぞれに対応する約款が設けられています。 各約款の中身は共通して、以下のような体系で構成されています。まず総則として用語の定義や約款の適用範囲を定め、その後に契約の成立・旅行代金の支払方法を規定します。次に、旅行者側の契約解除権や取消料、業者側の契約解除権や変更権限を明記し、さらに旅行業者の責任と免責事項、旅行者 ... 続き

旅行業法に基づく旅行業約款の適用範囲は、旅行業者と旅行者との間で締結される旅行契約に広く適用されます。つまり、募集型企画旅行や受注型企画旅行、手配旅行など、契約の種類ごとに対応した約款があり、それぞれの契約関係を律する基本ルールとなります。 一方で、約款に定めがない事項については、民法その他の法令や一般の取引慣行が適用されます。したがって、約款がすべてを規定しているわけではなく、不足部分は法律や慣習で補われる仕組みです。 また、特約については、旅行業者と旅行者が合意すれば、約款の規定と異なる条件 ... 続き

旅行業法における国内旅行と海外旅行の定義は、旅行契約の内容や旅行業者の責任範囲を明確にするために設けられています。 まず国内旅行とは、「日本国内において完結する旅行」を指します。具体的には、出発地から目的地、さらに帰着地までがすべて日本国内に含まれる旅行です。例えば、東京から京都への観光旅行や沖縄へのツアーなどがこれに該当します。 一方、海外旅行とは、「日本国外に目的地がある旅行、または国外を経由する旅行」をいいます。たとえ出発地と帰着地が日本国内であっても、途中で外国を訪れる場合は海外旅行に該 ... 続き

旅行業法における手配代行者とは、旅行者の依頼を受けて、運送・宿泊などの旅行サービスを提供する事業者との間で契約を締結することを代理または媒介する者をいいます。旅行業者や旅行サービス手配業者がこれに該当します。 旅行者が直接、航空会社やホテルと契約するのではなく、手配代行者を通じて契約することで、旅行者は煩雑な手続きを省略できます。ただし、手配代行者はあくまで契約の代理・媒介を行う立場であり、自ら旅行サービスを提供するわけではありません。そのため、旅行者と運送・宿泊事業者との間で成立する契約の内容・履行 ... 続き