旅行業務取扱管理者 ガイドブックス

JRの運賃・料金計算に関連する取扱いは以下の通りです。

指定券の発売日は、乗車日の1か月前の午前10時から発売開始されます（例：8月1日乗車なら7月1日10時）。

乗車券類の有効期間は営業キロに応じて定められており、100kmまで1日、200kmまで2日、それ以上は200kmごとに1日を加算します。長距離の場合は有効期間内なら途中下車が可能で、途中下車印を受けて残区間を利用できます。ただし100km以内の乗車券では途中下車はできません。

乗車変更は列車出発前であれば1回に限り無料で可能です。それ以降の変更は払い戻し・再購入が必要です。

払い戻しは未使用かつ有効期間内であれば所定の手数料を差し引いて行われます。特急券・指定券は列車出発前まで、乗車券は有効期間開始前までが原則です。

特別企画乗車券とは、JR各社が発売するお得な乗車券（例：青春18きっぷ、周遊きっぷ等）で、有効区間・利用条件が特別に定められており、通常の運賃計算とは異なる優待が受けられる制度です。

鉄道の旅客運送契約とは、旅客が鉄道事業者に対して運送を依頼し、事業者がこれを引き受けることによって成立する契約です。JRでは、旅客が乗車券（乗車券類）を購入し、事業者がそれを発行した時点で契約が成立します。つまり、乗車券の購入が「申込み」、券面の交付が「承諾」にあたります。 この契約により、旅客は券面に記載された区間・列車・席種などに基づいて輸送サービスを受ける権利を持ち、鉄道会社は安全・迅速に目的地まで輸送する義務を負います。 なお、乗車券の購入後であっても、出発前であれば払い戻しや変更が可能 ... 続き

JR料金における乗車券類の発売日は、旅行者がいつからきっぷを購入できるかを定めた重要なルールです。 JRでは、乗車券類（乗車券・特急券・指定席券など）の発売開始日は「乗車日の1か月前（前月の同日）10時から」と定められています。例えば、8月20日に乗車する場合は、7月20日の午前10時から発売が始まります。これを「1か月前発売ルール」と呼び、全国のJR共通の基本原則です。 ただし、乗車券には区間や利用目的により細かな取扱いがあります。たとえば、普通乗車券は出発日の1か月前から購入可能で、有効期間 ... 続き

JR料金における乗車券類の有効期間とは、購入した乗車券や回数券などを使用できる期間を定めたもので、出発日から何日間有効かを示す重要な規定です。 まず、片道乗車券の有効期間は、営業キロによって異なり、以下のように定められています。 • 100kmまで … 当日限り有効 • 101～200km … 2日間 • 201～400km … 3日間 • 401～600km … 4日間 • 以降、200km増すごとに1日を加算します。 往復乗車券は、それぞれの片道分の有効期間を合算した日数となります ... 続き

JR料金における途中下車の取扱いとは、1枚の乗車券で途中の駅にいったん降り、後に再び同じ券で乗車を継続できる制度です。 途中下車ができるのは、片道の営業キロが101km以上の乗車券を利用する場合です。100km以内では途中下車できず、下車した時点でその乗車券は無効になります。また、途中下車の際には駅の改札で途中下車印が押されます。 ただし、大都市近郊区間内のみの乗車券では、営業キロが101km以上であっても途中下車はできません。さらに、途中下車は同一方向に限り有効で、逆戻り（折り返し乗車）はでき ... 続き

JRでは、乗車券や特急券などの旅行開始前の払戻し（キャンセル）は、所定の手数料を差し引いたうえで可能です。 まず、乗車券は有効期間開始前であれば、220円の払戻手数料を差し引いて払い戻しできます。有効期間開始後でも、未使用であれば同様に払戻しが可能です。 特急券・指定席券・グリーン券などは、出発時刻前までに払い戻しを申し出た場合、1枚につき330円の手数料がかかります。ただし、出発時刻を過ぎると払い戻し不可（指定席特急券は「無効」扱い）となります。自由席特急券は有効期間内であれば、未使用に限り手 ... 続き

JR料金における旅行開始後の払い戻し（乗車券類の取扱い）は、利用開始後に旅行を中止した場合の取扱いを定めた重要なルールです。 旅行開始後に払い戻しを受けるには、未使用区間が残っていることが前提です。すでに使用した区間の運賃・料金を差し引き、残りの未乗車区間分について所定の払い戻しを受けられます。 払い戻しの手続きは、原則として出発駅または途中駅の窓口（みどりの窓口）で行います。 たとえば、東京→大阪の乗車券で名古屋までしか乗らなかった場合、名古屋までの片道普通運賃を差し引いた残額から、手数料（ ... 続き

乗車券類の払い戻しは、未使用のものや使用途中で運行不能などの事情がある場合に行われますが、そのほかにも特定の条件下で「その他の払い戻し」が認められています。 まず、列車の遅延・運休・途中打ち切りなど、鉄道会社側の事情で旅行ができなかった場合には、使用開始後であっても全額または一部の払い戻しが行われます。たとえば、列車が途中で運転打ち切りとなり、目的地まで行けなかった場合は、未使用区間の運賃・料金が返金されます。 また、乗り継ぎ列車に間に合わなかった場合でも、前列車の遅延が原因であるときは、特急券 ... 続き

特別企画乗車券（とくべつきかくじょうしゃけん）とは、JRが通常の運賃・料金体系とは別に設定する、特定の区間・条件・期間で割引運賃が適用される企画乗車券のことです。旅行需要の促進や観光地への誘客を目的として発行され、一般的な乗車券よりもお得に利用できます。 代表的なものに、JR各社が販売する「青春18きっぷ」「週末パス」「東京フリーきっぷ」「北海道フリーパス」などがあります。これらは、特定の利用期間（春・夏・冬休みなど）に普通・快速列車が1日乗り放題になるなど、利用条件が明確に定められた乗車券です。 ... 続き

無料手回り品とは、旅客が列車に持ち込むことができる無料の手荷物（携行品）のことです。運賃や料金を別途支払うことなく、旅客自身の責任で持ち運べる範囲の荷物を指します。 JRでは、1人あたり縦・横・高さの合計が250cm以内（長さ2m以内）かつ重量30kg以内の荷物を、2個まで無料で持ち込み可能としています。ただし、他の旅客に迷惑を及ぼすもの、危険物、動物（小動物を除く）は持ち込み禁止です。 小動物（無料扱い外）の場合、小犬・猫・鳩などは「有料手回り品」として、専用の容器（長さ70cm以内、3辺合計 ... 続き

有料手回り品（ゆうりょうてまわりひん）とは、JRにおいて旅客が列車に持ち込む手回り品のうち、無料の範囲を超える大きな荷物や特定の物品に対して、別途料金を支払って持ち込むことを指します。 JRの旅客営業規則では、通常の手荷物（長さ250cm以内・重さ30kg以内）は無料で持ち込めますが、サーフボード、自転車（折りたたみ式を除く）、スキー板、楽器ケースなどの大型荷物は「有料手回り品」となります。 これらを持ち込む際は、駅の窓口で「手回り品切符」を購入します。料金は通常、1個あたり290円（JR全社共 ... 続き