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2-3 往復割引と学生割引の重複適用

JRでは、特定の条件を満たす場合に運賃の割引が適用されます。主な個人割引に「往復割引」と「学生割引」があります。

• 往復割引:片道の営業キロが601km以上の場合、往復で利用することで運賃が**1割引(10%引き)**になります。対象は運賃部分のみで、料金(特急・指定席など)は割引対象外です。
• 学生割引:文部科学省認可の学校に在籍する学生・生徒が、片道101km以上の区間を利用する際、運賃が**2割引(20%引き)**となります。これも運賃部分のみが対象です。

両者の重複適用は可能です。適用順序は、まず学生割引を適用した後、その割引後の運賃に対して往復割引を適用します。
例:通常運賃10,000円の場合 → 学割(20%引)で8,000円 → その後、往復割引(10%引)で7,200円。

したがって、実際の割引率は単純な30%ではなく、約28%の割引になります。
このように、JRの運賃計算では割引の順序と適用条件を正確に理解することが重要です。
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1-1 特定区間

特定区間におけるJR運賃計算の特例とは、旅客がよく利用する区間や、他の交通機関との競合、または地理的条件に配慮して、通常の営業キロによらず運賃計算を簡略化・割安にする制度です。 代表的な例として、 1. 東京都区内・大阪市内・福岡市内などの「特定都区市内制度」があります。これは「東京→大阪市内」などのように指定都市を発着地とする場合、運賃計算上は市内の任意の駅を出発・到着駅として扱うことができ、運賃を通算して計算します。 2. 山手線内特定区間などでは、短距離利用の多い都市圏で特定運賃が設定され、 ... 続き
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1-2 特定都区市内発着の特例

特定都区市内発着の特例とは、JRの運賃計算において、旅客の乗車券の出発駅または到着駅が特定の大都市圏内にある場合に、その都市全体を1つの駅として扱う制度です。これにより、運賃を計算するときに個々の駅ごとに差を設けず、利便性を高めています。 この特例が適用される都市は、東京・大阪・名古屋・福岡・札幌・仙台・広島の7都市圏で、たとえば「東京都区内」「大阪市内」「名古屋市内」などが該当します。 たとえば、「東京駅発」ではなく「東京都区内発」と指定された乗車券を持っている場合、東京都区内のどのJR駅から ... 続き
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1-3 東京山手線内発着の特例

東京山手線内発着の特例とは、JR運賃計算の際に、旅客の出発駅または到着駅が「山手線内」にある場合、どの駅を利用しても同一運賃として扱うという特例です。 この特例は、東京都心部で複数のターミナル駅が密集しており、どの駅を利用しても運賃差がほとんど生じないことから、旅客の利便性を高める目的で設けられています。 具体的には、東京・新宿・池袋・上野・品川などを含む山手線内の各駅相互間、または地方都市と山手線内の駅との間で発着する場合に適用されます。たとえば「大阪 → 東京」や「仙台 → 山手線内」といっ ... 続き
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1-4 東京付近の特定区間通過の特例

東京付近の特定区間通過の特例とは、JR運賃計算において、東京周辺の特定エリアを経由する場合に、実際の経路より短い距離で運賃を計算できる特例制度です。 通常、運賃は乗車経路の営業キロ(実際の距離)に基づいて計算しますが、東京近郊では路線網が複雑で、遠回りをせざるを得ない経路が存在します。そのため、実際の経路が遠回りでも「特定区間」として設定された範囲内を通過する場合、短い経路を通ったものとみなして運賃を計算することが認められています。 この特例が適用される主なエリアは、東京・山手線内を中心とする首 ... 続き
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1-5 新幹線と在来線とを別路線扱いとする特例

新幹線と在来線を別路線扱いとする特例とは、JRの運賃計算上、同一路線でも新幹線と在来線を別経路として扱う特例規定のことです。これは、同一区間に新幹線と在来線が並行して存在する場合に適用され、実際の経路選択に応じて運賃を個別に計算するための制度です。 たとえば、東京~新大阪間には東海道新幹線と在来線(東海道本線)が並行していますが、新幹線経由と在来線経由は別路線とみなし、運賃計算を分けて行うのが原則です。このため、同じ出発地・到着地であっても経路が異なれば「別途運賃」を計算します。 この特例の目的 ... 続き
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1-6 区間外乗車(分岐駅を駅を通過する列車に乗車する場合の特例)

区間外乗車(分岐駅通過の特例)とは、JR運賃計算の特例の一つで、旅客が本来の経路上の分岐駅を通過する列車に乗車する場合に、分岐駅を実際には通過しても運賃計算上は分岐駅を通過しなかったものとして扱う制度です。 通常、旅客は乗車券に記載された経路外を乗車した場合、区間外乗車として無効となります。しかし、分岐駅を通過する特急列車などでは、列車の運行上、分岐駅を通過しても後戻りして本来の経路に戻る形になります。このような場合、旅客が列車の運転経路に従って乗車しても不利益を受けないようにするために、この特例が設 ... 続き
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2-1 学生割引

学生割引(学割)は、JR運賃計算において学生が適用を受けられる個人割引制度です。中学卒業以上の学校教育法に定める中学・高校・大学・専門学校などの在学生が対象で、JR線を利用して片道101キロ以上乗車する場合に適用されます。 割引率は普通旅客運賃の2割引(20%引き)で、急行・特急料金、指定席料金、グリーン料金などの各種料金には適用されません(運賃部分のみ割引)。 利用するには、学校が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証(学割証)」をJRの窓口に提示して購入します。この証明書には発行校名、乗車区間、 ... 続き
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2-2 往復割引

JRの往復割引とは、同一区間を往復する旅行に適用される個人向けの運賃割引制度で、旅行業務取扱管理者試験でもよく出題される重要項目です。 適用条件は次のとおりです。 1. 片道の営業キロが601km以上あること(同一区間を往復する必要あり)。 2. 往復の経路が同一であること。経路が異なる場合は適用されません。 割引内容は、往復分の運賃総額の10%割引となります。つまり、往復運賃(片道運賃×2)に対して9割の金額を適用します。ただし、割引は運賃部分のみに適用され、特急料金・指定席料金・グリーン ... 続き
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2-3 往復割引と学生割引の重複適用

JRでは、特定の条件を満たす場合に運賃の割引が適用されます。主な個人割引に「往復割引」と「学生割引」があります。 • 往復割引:片道の営業キロが601km以上の場合、往復で利用することで運賃が**1割引(10%引き)**になります。対象は運賃部分のみで、料金(特急・指定席など)は割引対象外です。 • 学生割引:文部科学省認可の学校に在籍する学生・生徒が、片道101km以上の区間を利用する際、運賃が**2割引(20%引き)**となります。これも運賃部分のみが対象です。 両者の重複適用は可能です。 ... 続き